ホシノアカリ ー水瓶ー

小説を書いています。日常や制作風景などを発信します。

2020-01-01から1年間の記事一覧

セルフネグレクト

「セルフネグレクト」 某動画サイトでセルフネグレクトの取材が配信されている。 取材を受けた男性は非常にハキハキとした調子で応対していた。 まさか精神的に病んでいるとか、生活に困窮しているとか、そんな様子は一切伺わせないような余裕のある話っぷり…

from界to世

界から

鯨肉

「鯨肉」 暖色蛍光灯の下でも血は黒々としていた。 その電球から発せられる光の下では、すべてが柔らかい輪郭を帯びたのに。 手術室のような白明りで満ちるスーパーマーケットにあった時と何ら変わりのない質感を帯びていた。 黒が 赤を 帯びている 逆さにし…

さようならは五枚の蓋

Grey be like Blue at the morning.

すべにともなう

人間人にゃー

バイパス

道が人を歩いても、道は道のままで人は人のまま

インナーブルー

インナーブルー 黄色の服を着るようになったのは光を感じるから。 陽気なイエローにわたしは少しばかりのインクを落としてそれを暗く彩る。 勝手ながら『ロジックイエロー』と命名して、気に入っている。 イエローには思考が開けるような視覚的作用があり、…

思い出しづらくなったこと

「思い出しづらくなったこと」 夢や希望などといったものを思い出すには、過去へ立ち返る必要がある。 自身の生い立ち、成してきたこと、出会った人々。 それらを思い出しては、それらを「無駄にはできない」と思い直す。 「It can’t be for nothing」 「無…

わらう太陽

萎れた布団から。

自粛は救いではない

緊急事態宣言が発令されてから、二日後の朝。 颯佑、夜勤の仕事には、今日も行かなかった。 最早咎められることもなくなった、無断欠勤である。 要因はなんでもなく。 本当になんでもないものだ。 十代の時より抱えている偏頭痛が起きたわけでもないし、風邪…

『LIVE』な音

今日もトイレは水を流す。 それが肌を叩く。

限界が近い

胎児はその肌で「生」を受けたと感じた瞬間、産声を上げる。