from界to世
from界to世
世は界を得ないままで在る。
その世を、この世を確たるものにするにはどうすればいい。
ある偉大な人は見聞きしたもの、体験したものを基に界を与えた。
どの世界にも事実が存在し、それを前提に形をつくる。
作家の仕事といえば、そこへ光を与えることであり、形が影を得て、それが現実となる。
世界よ
どこに目がある
どこに耳がある
どこに口がある
どうすればわたしは手をつなぐことができる?
事実を知れ。
それが絶え間ない偽りだという前提があれど、絶え間なく知れ。
史実を知れ。
それが永遠の偽りだという前提があれど、永遠を知れ。
事象を与えろ。
その音に全てが共鳴しなくとも。
現象を与えろ。
その光に何も浮かびあがらなくても。
繰り返し、繰り返せ。
それは世界を生む。